【受験対策】システムアーキテクト 午後Ⅰ問題(平成30年問2)を読んでみる 設問1~2


今回から2回にわたって、問題文の構成と設問の全体像を見ていきたいと思います。題材に使った問題は、平成30年午後Ⅰ問題「情報開示システムの構築」です。

問題文と設問は全部で6ページあります。かなりのボリュームになります。40分でこの問題文を理解して設問を解くには、それなりのテクニックが必要です。もちろん、過去の問題を解いて慣れておくことはいうまでもありませんが・・・。

設問を含めた問題文のイメージはこんな感じです。

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では、実際の解答手順に沿って問題を見ていきましょう。はじめに、問題の概要とセクションの構成を確認します。



◆問題文の冒頭部分◆

問2

情報開示システムの構築に関する次の記述を読んで、

設問1~4に答えよ。

F法人は、関東に所在する公的業務を行う団体である。このたび、個人、事業者などからの要望を踏まえて、インターネットからF法人が保有する文書を情報提供する情報開示システム(以下、新システムという)を構築することにした。


問題の概要から、F法人の業務が保有する文書を開示する業務をしていること、この問題の題材となるシステムは文書を開示するシステムであることを理解します。

この問題の題材である「文書開示」というのは、下記のような法律にもとづき、行政機関や独立行政法人が保有する文書の公開制度のことです。

・行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)
・独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)

法律というと難しくとらえがちですが、下記の場所にはわかりやすく解説されています。

https://www.soumu.go.jp/main_content/000476660.pdf

その中には情報公開制度のフローが書かれています。

ブログ用(3).png




















この図を見てみると、この問題の内容と用語もまったく同じであることがわかります。また、開示請求書の書式も出ています。

試験対策としてはこうした法制度や事例などからす津大されるということを覚えておいたほうが良いと思います。試験対策として過去問題を解くということは、世の中の重要なトレンドを把握することができるとも言えます。過去問をといて国が重視するトレンドや法制度を学ぶことができるということは、なかなかいいことだと思いませんか?

 さて、本題に戻りましょう・・・。


今回の「情報開示システム」つまり新システムはこの情報公開制度に則った業務を、利便性を高めるためのものだということです。では、長い問題文にどんなことがかかれているか、セクションの構成から見ていきましょう。 


◆セクションの構成◆

〔現行業務の概要〕
F法人は、保有する文書について、個人、事業者などからの開示請求に基づき情報開示をおこなっている。現在の開示請求から情報開示までの流れは、次のとおリである・・・

〔新システム構築の背景、目的及び整備方針〕
F法人では、開示請求の件数が毎年増加傾向にあり、窓口および請求件数が多い文書所管部署では・・・

〔新システムに対する要望〕
多くの開示請求に対応している文書所管部署に確認したところ、新システムを用いた情報提供に関して、次の要望が挙げられた・・・

〔新システムの方式検討〕
F法人では、現在運用している各情報システムのサーバ機器などを、F法人が契約するテータセンタ内に導入して運用している・・・

〔新システムで提供する機能の概要〕
新システムに対する要望などを踏まえて、次に示す機能を提供することにした・・・

〔利用者の新規登録手順及び連絡先の確認方式の検討〕
新システムの利用者を新規登録する際の連絡先の確認方式について、検討を行った・・・



この問題では、6つのセクションで構成されています。

〔現行業務の概要〕では、問題で取り上げられた業務の説明があります。情報開示制度のフローの図をイメージすれば、問題文の中の用語の意味がわかりやすいと思います。

〔新システム構築の背景、目的及び整備方針〕では、現行業務の改善ポイントが書かれています。ここでは、背景、目的、方針、と設問に解答する際に重要なポイントが書かれています。特に、利用者、業務の特性をきちんと把握しましょう。

〔新システムに対する要望〕では、誰の要望であるか把握することが重要です。この問題では、情報公開を主要業務としている文書所管部署からの要望であることを理解します。

〔新システムの方式検討〕では、要望をふまえ、システム化する上での方針「方式検討」の説明です。システムを構築するときには、システムがどのように使われるのか、だれが運用するのか、そのシステムで実現する業務の団体の方針、なども考えなければなりません。とくにこのシステムでは、インターネット公開をすることになっていますから、セキュリティはどうするのか、なぜインターネットなのか、理解しましょう。

〔新システムで提供する機能の概要〕では、方式検討を踏まえ、文書所管部署の要望を実現するための機能が書かれています。利用者や業務の特性、業務の課題、などが、どの機能で実現されるのか、対応付けて整理することが重要です。

〔利用者の新規登録手順及び連絡先の確認方式の検討〕では、連絡先について問題文の中で再三書かれています。情報開示においても連絡先の確認が書かれていますので、重要なポイントです。そのため、機能の一つではありますが、独立したセクションになっています。

では、設問を確認しましょう。


設問1

本文中の下線①の要望に基づき、新システムで提供することにした機能は何か。25字以内で述べよ。



下線①の場所を問題文中から探してみると下記の場所が見つかります。


〔新システムに対する要望〕の3段落目

従来の開示請求手続とは異なリ、請求のたびに開示する文書の内容を確認しないので、①開示する情報に不備がないかどうかを、複数人で確認した上で、新システムに登録し、情報提供するようにしたい。



ここでは、「複数人で確認」がポイントになりそうです。また、設問では「機能」と書かれているので、機能ついて書いてあるセクションを確認してみます。


新システムで提供する機能の概要の5番目の段落

新システムで情報提供する文書については、(中略)登録された文書は、文書登録者の上司が内容を新システム上で確認し、承認すると、個人、事業者などに向けて公開される。


このセクションで書かれた赤字のところがまさに解答なので、引用して解答欄に記入します。



設問2

新システムでクラウドサービスを利用することを判断した理由の一つに、業務処理量の変動が大きいと予想したことが挙げられる。業務処理量の変動が大きいと予想した業務上の特性とは何か。30字以内で述べよ。



「業務上の特性」と「業務処理量の変動が大きい」が書かれているセクションを探してみます。



〔新システムの方式検討〕の1段落目 

F法人では、現在運用している各情報システムのサーバ機器などを、F法人が契約するテータセンタ内に導入して運用している。新システムにおいても同様の形態にすることを検討したが、業務上の特性から業務処理量の変動が大きいことが予想されることと、将来の拡張に柔軟に対応できることから、クラウドサービスを利用することにした。



上記のように、業務上の特性として業務処理量の変動が大きいことが書かれています。



〔新システム構築の背景、目的及び整備方針〕の1段落目

F法人では、開示請求の件数が毎年増加傾向にあり、窓口及び請求件数が多い文書所管部署では業務処理量の増加に伴う開示請求対応の事務が負担になっている。特に年度初めの4月、5月に年間の開示請求件数の約半数が集中しているので、通常業務が忙しい中、開示請求対応が重なり、開示までに多くの日数を要することがある。



ここでは、特に、と書かれているところが、業務特性と読み取れますので、ここを引用して解答します。このような手順で同様に、設問から問題文に対応しているところを探してながら解答していきます。




次回は、設問3と設問4を同様に解いていきましょう。

動画も公開しています。
こちらも是非、ご覧ください。















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